Guillaume Néry〜ギヨーム・ネリーの動画
ギヨーム・ネリーという名前をご存知でしょうか? ・・・・私は知りませんでした。
しばらくブログ更新が遅れてしまいましたが、私は最近新しい記事執筆プロジェクトなどで忙しい日々を送っていました。(ピックルボールの方は今、腕と肩を故障して泣く泣くプレーを我慢中。) そしてその新しいプロジェクトでフリーダイビング関連の記事を仕事で書く事になり、ギヨーム・ネリーの名を初めて知ったのです。何故わざわざ彼のことをブログでも紹介したくなったかは、まず次の12分41秒の映像をご覧になっていただければ理解していただけるかな。。。。
私は泳ぎもあまり上手くなくて海の何メートルもの深いところで泳ぐのは怖くてできません。なのでこの映像を見て本当にびっくりしました。ギヨームはCNNのインタビューで「海底を歩いている時はまるで鳥になって水の中を”飛んでいる”ような気分になる」と言っていますが、この映像を見て私は「まるでスペーススーツを着て重力が地球の1/6の月面をふわふわと歩いているようだ」と思いました。そう、この映像を見て深海は無重力空間のように見えました。今までこんな映像見た事がなかったので、何分間も呼吸を止めて海の奥底へどんどんと沈んで行くギヨームと映像全体の神秘的な美しさに魅了されました。
ギヨーム・ネリーとは?
興味が出たので少々リサーチしてみました。
Guillaume Néry : 1982/7/11 フランスのニースで生まれ育つ。(偶然にも今日が誕生日! おめでとうです!)
幼少時代から友達たちと海中で息を何分止められるか遊びで競争していたそう。成長しても、水中息止め世界チャンピオンなどの元で指導を受け続けた。
2002年には、足ヒレ1枚(?)で海深87M(メートル)をたったの一息で潜り、フリーダイビング世界最年少優勝者となった。その後も世界記録3回、最近では125M潜ってフランス新記録を出した。
彼の出した世界記録では7分間息を止めて100M以上潜ったそう。海底とかでなく息を止めているだけならもっと長い時間止めていられるとのこと。潜りでは130M以上を一息で潜るそう。(ちなみに現在の世界記録では200M近くまで潜った記録があるそうです。他の人ですが。)
また彼は、プロのフリーダイバーという仕事を実際のビジネスとして世界中でプロジェクトを行ったり講演会で語ったり指導したりして経済的に成功した数少ないダイバーの1人。ダイビングの一方でヨガのエキスパートでもある。これは海中で息を長く止めるなど、息や肺の機能や使い方が決め手であるヨガと、フリーダイビングの共通点を考えれば納得が行く。
ギヨームの奥様がまたすごい!
Julie Gautier ジュリー・ゴーティエ
ギヨームの奥様ジュリー。彼女もまたフリーダイビングの優勝者でしかも彼女は写真家、ビデオグラファー、監督、ダンサー、モデル、プロデューサーと何役もこなす多彩な方。フランス人の父とベトナム人の母の間に生まれフランス育ち。こちらもまずは彼女が息を止めて行っている6分36秒の水中ダンスの映像をご覧ください。美しすぎますね。
なんとお似合いのカップルでしょう。お二人の間には娘さんもいるようですが、海を愛し海に愛された人間の”そのままの美しさ”を見せてくれたお二人でした。
インタビューでギヨームは「潜水してある時点までは体は酸素を体内に抱えていて上に浮き上がろうとするが、その一点を超えると突然体は抵抗なくどんどんと下へ落ちて行く。その時の感覚が大好きだ」と言い、また「海中や海底ではサメや大きな鯨などと遭遇した時はとにかくゆっくりと動くまたは浮游する事が大事。」とのこと。
100M以上という長い距離を息を止めて潜るだけでなく、そこから海底深部を歩き回る事が現実にできるなんて本当にすごいです。そして再び100Mの距離を海面まで上がって行かねばなりません。フリーダイビングではブラックアウトと言って失神してしまうことがあるそうですが、それは息を長く止め続けるまたはパニックになったりして酸素が体内特に脳にうまく行かなくなり(酸欠状態)、通常は海面に浮かび上がる直前にブラックアウトしてしまうケースがあるそうです。なので素人さんが1人でフリーダイビングに挑戦とか、決して行わないでくださいね。ちなみにギヨームはなんと10リットルもの酸素を肺にキープすることが出来るんだそうです。すごい! それともう一点私が上のギヨームの映像を見て思ったのは、彼の体が余計な筋肉や脂肪など見られずまるでビデオゲームのアバターみたいなシェイプだということ。ご夫妻揃って人間の体の標本のような完璧さですね。
上の動画2点は、もし可能なら夜、部屋の明かりを消してなるべく大きな画面のステレオサウンドで観ると最高ですね。
真夏の夜に涼しげな映像をお楽しみください。
Aya