ピックルボールの暗黙のルール
スポーツなら必ずルールというものがあり、それに沿って行うことで、みんなが一つの決まりに従い、混乱やトラブルなくスポーツを行えます。しかしマニュアルにないルールというものも必ずあります。それは暗黙の了解、エチケットともいえます。
テニスとピックルボールの違い
テニスをしたいと思った時、市営のテニスコートなどに行って、そこでプレーしている人にいきなり頼んで仲間に入れてもらう、ということはまずありません。テニスは、試合とか、プライベートのテニスクラブのクラスやイベントとかでなければ自分の決めた特定の仲間と行うのが一般的です。上級者の人たちのところに初心者が参加はできないし、その反対も無理があります。そういう意味では、テニスは敷居が高いです。
一方、ピックルボールは、まだプレー人口を増やしたいと思っている”発展途上”にあるため、ピックルボールのミートアップに行けば、上級者の人たちばかりがプレーしてるところに初心者や中級者が「入れてください」と頼んでも、普通は嫌だという人はいません。基本的に「誰でも快く受け入れる」という暗黙の大前提があります。
暗黙のルール①仲間に入れてもらう時
この暗黙の大前提ですが、初心者の自分が市営のピックルボールコート(ミートアップなど)に行ったら、たまたま上級レベルっぽい人ばかりがプレーしてたとします。もしかしたらトーナメント出場のためにトレーニングしてる人たちかもしれません。こういうのはプレーヤーたちの真剣さで大体分かります。普通なら時々ジョークを言ったり笑いあったりしながらプレーするので。そして明らかに上級者ばかりで自分が入ったら確実にゲームのレベルが下がりそうだという場合、上級プレーヤーたちに「私はすごく初心者だからあなた達の足を引っ張ってしまいます。も少し中級レベルの人たちが来るまで待ってみます」などと言って遠慮するのもエチケットです。また、あなたが上級レベルでプレーをしている側の場合なら、とりあえず新しくやってきた人に「一緒にプレーしませんか?」と社交辞令でも声をかけるべきです。これも暗黙のエチケットです。
②ボールが隣のコートへ転がっていった場合
ピックルボールのボールは、毛のついたテニスボールと違いどこまでも転がって行きやすいです。隣のコートとネットやデバイダーで仕切っていないとボールはしょっちゅう隣のコートに転がって行きます。あなたのコートからボールが隣に行った場合は、プレー中の隣のコートの人たちに通じる声で「ボールが行きましたー!」と伝えます。しっかり伝えないと、その転がったボールに躓いて転んだりうっかり踏んずけたりする危険があるためです。 隣のコートの人たちは、すかさずプレーを中断し、転がってきたボールを隣のコートに投げ返して、中断したポイントの初めからプレーをやり直します。
③初めて会った人(達)とプレーする時
初めて会う人(達)とプレーをする事になったら必ず「ハロー、私はアヤです。よろしく」などと軽く自己紹介しましょう。すると大体他のプレーヤー達も「私はケビン、彼はジョン」「私はクリスティー」などとみんなも紹介してくれます。
これはエチケットというより礼儀です。そしてできれば「私は始めて1年目です」などと自分のレベルを言っておくと、例えば自分が初心者で相手が上級者の場合、加減をしてくれたり、プレーしながら自分の知らなかったルールを教えてくれたりします。そういう時も必ず「ありがとう」とお礼を言うことも礼儀ですね。
④ピックルボールのミートアップに行ったら相手を選ばないこと
こちらでは、誰でも気軽に参加できる会を”Meet Up(ミートアップ)と呼びます。ハイキングのミートアップ、美術館に行くミートアップ、B級グルメを楽しむミートアップ、ゲーマーが集まるミートアップなど様々ですが、多くはオンラインの”Meet Ups”ウェブサイトからこう言ったイベントを見つけます。私も地元の”Pickleball Meet Ups”をオンラインで探して行ったりしました。こう言った場合のほとんどは公共(市営)のピックルボール・コートに集まるわけですが、何度も通っているうちに常連と知り合いになってきます。そうなると、人によっては「あの人上手くないから私は一緒にプレーしたくないわ」などと我が儘を言い出す人がでてきたりします。そしてみんな順番に誰とでもプレーをしなければならないと言う暗黙のルールを無視して相手を選んだりします。こう言う人はすぐにみんなから嫌われます。誰だって上手な人とプレーしたいのです。自分が例え初心者でも、その自分よりも更に初心者の人とはできればプレーしたくなくて、なるべく自分より上手い人から少しでも教わりたいと思います。でも相手を選ぶことは”やってはいけないこと”です。。。。。でも、たまにこう言う自分勝手な人、いるんですよね。 みんなから嫌われてますが。
⑤相手チームの判断に逆らわないこと
トーナメントとかではなくて普通のピックルボールの会であれば、審判などはいないので、アウトボールやオンライン(ラインの上のボールが落ちる)などの判定は、相手チームが行い口頭で伝えます。自分がサーブをしたボールが、自分ではセンターラインの内側にきちんと入っていたと思っても、相手チーム(テニス同様、通常は相手チームの自分の向かい〜キッチン近く〜にいる人)がサーブボールがインかアウトかを判断し、「アウト」とか「ファウル」とか、ベールラインの外であれば「ロング」とか言えば、それはアウトなのです。自分では「えーー?今の入ってたと思うんだけどなー」と思っても、これは相手チームの判断に従うのがルールです。たまに「何?今の私のサーブは絶対入ってたよ」とかごねる人がいますが、例えば自分のパートナーとかも「うん、あれは絶対インだった」とか思ってたとしても、基本的には相手の判断に従話なければいけません。
このように、ルール表にはないけれど、エチケットやマナーとして守ってほしいことはたくさんあるのです。