カーボンスチール製中華鍋の焼き入れの仕方

購入時点ではこの様に白っぽいシルバーの色

大きな中華鍋を購入しました。直径14インチすなわち36cmです。一度に調理をする量が多いので、本当はあとひと廻り大きな鍋にしたかったのですが、これ以上大きいと流しのシンクに鍋が入らなくなる〜鍋が洗えなくなる〜ので14インチで我慢。それでも日本の卓上コンロなどにはとてもはまらない大きさです。
素材はカーボンスチール。日本語にすると炭素鋼ですが、炭素を含んだ鉄という意味。炭素を含んだ鉄は、純鉄よりも強度が強くなります。ただし、錆び易いという欠点が。なので錆びない様に多少のメンテナンスが必要です。

購入時は白っぽいシルバーで、錆止めの重油みたいなのでコーティングされている

本来の中華鍋(昔母は中華鍋のことを支那鍋”しななべ”と呼んでたっけ。)〜は底も丸いドーム型なのですが、最近の中華鍋(英語ではWokと呼ぶ)は一般家庭のガスコンロでも使用できる様、底の部分が少し平になっています。

購入時は、錆止めの重油みたいなこってりした油でコーティングされてきます。なので工場のホコリとか目に見えないゴミみたいな物とかが付いてたりするので、まずそれを落とす作業から開始。

中華鍋の空焼き方法

用意する物
•耐熱鍋つかみ(私はオーブン・グローブ使用)
•中華鍋洗い用竹ブラシ(あれば。なければ亀の子タワシとかでもOK)
•トング
•生姜やネギ、そしてクズ野菜(玉ねぎの葉とか根野菜の根っことか)
そして、写真に撮り忘れましたが、以下のものも必要です。
•使用後捨てても良いボロ切れ(熱で溶けるマイクロファイバーとかでなく綿のもの。なければペーパータオルでもOK)
•食器用洗剤
•サラダ油

1:まず洗剤とタワシで鍋の表面をゴシゴシ擦って工場でコーティングした油を落とす。鍋の裏面も忘れずに。流すお湯はできる限り熱いお湯を使うこと。

2:洗い終わったら火にかける。水分は蒸発し、底の方から少しずつカーボンスチールが青くなり始める
満遍なく熱が行き渡る様、時々傾けながら鍋全体が青黒く艶が出るまで空焼きする。
取手を焦がしたり火傷したりしない様注意!

3:鍋全体が青黒く焼き上がったら火を止め、サラダ油を湿らしたボロ切れで鍋に油のコーティングをする。この際油は薄く引くこと。厚塗りすると、鍋に油がこびついて鍋の表面がベタつく原因になる。

鍋の裏側も薄く油でコーティングする
4: 2番からの工程を繰り返す。これは空焼き2回目。油を敷いたので最初は煙が出るので
窓を開ける、換気扇をオンにしたりする。

 空焼き2回目が終わったら、火を止め、再び油を湿らせたボロ切れで鍋の両側を撫で付ける。鍋が厚いので煙が出る。鍋の両面が薄い油の膜でコーティングされたら再び火にかけ鍋全体を空焼きする。

5:コーティング3回目。この頃には鍋もだいぶ黒くなってくる。サラダ油で鍋の裏表をコーティングし、もう一度鍋全体を空焼きする。
6:3回目の空焼きが終了したら、鍋にサラダ油を加え、クズ野菜を入れて炒める。クズ野菜は鍋の端の方まで行き渡る様大きな動きで炒める。 炒め終わったクズ野菜は捨てる。
7:野菜を炒め終わったら鍋を少し冷ましてからぬるま湯と竹ブラシで鍋を洗う。この時点から今後一切、この鍋には洗剤は一切使用しません。

8:鍋を洗い終わったら火にかけて乾かして焼き入れ作業全て終了! これで自然なノン・スティック鍋の出来上がりです。ここから暫く使わない場合は、先のボロ切れにサラダ油を湿らせ鍋全体を油でコーティングしておけば錆にくくなります。
黒く艶のあるWokになりました。これからこれで調理をするのが楽しみです!

調理をする時は、鍋を温めてから油を入れて調理し、調理が終わったら竹ブラシやタワシと温水で鍋を洗い(しつこい様ですが、洗剤は使いません)、鍋を火にかけて水分を飛ばして乾かしてからしまうこと。

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