このブログを書いている今、時差があるので日本はすでに3/17ですが、こちらアメリカの3/16日の現状をリポートします。まず、新型コロナウィルスは、こちらではCOVID-19と呼ばれているので、ここでもCovid-19と書きます。（新型コロナウィルスと書くと長いから）
現状、と、ひとことに言っても、①ウィルス拡散現状 と ②政府や州、郡の対応等の現状、③国民の対応、反応に関する現状、などがあるので、それぞれ分けて書いてみたいと思います。
① ウィルス拡散状況
これは上のスクリーン・ショットをご覧ください。本日の状況を分かり易く図やグラフで見ることができます。このデータリンクは日本語版はないので私がこのスクリーン・ショットだけ日本語を付け加えてみました。この実際のリンクはこちらからご覧ください。毎日の集計データを比較することが出来る日経新聞の日本語リンクはこちらから。Nikkeiのリンクは恐らく上の写真のJohn Hopkins CSSEのサイトを元に作られていると思われます。John Hopkinsのリンクよりは詳細がありませんが、日ごとの数字の比較ができるのは良いですね。これらのリンクからも見て取れるように、感染者数も死者数も、現時点ではまだ上昇を続けています。すなわち現状は緩やかに悪化していると言えるでしょう。が、悪化と言う言い方はもしかしたら適切な表現ではないかも。”緩やかに進行し続けている”と言った方が良いかな。
② (米国)政府、州、郡等の対応の現状
本日（ようやっと）トランプ大統領が感染医療専門家などのチームとともにCOVID19に対する大掛かりな会見を行いました。今まで「大騒ぎするほどのことではない。」「私に責任はない」と言った一国のリーダーに相応しからぬ発言が多かったのですが、今回の会見は違いました。「事態の深刻さを理解し、自分個人と家族やコミュニティーの安全を考えなくてはならない。」と訴え、アメリカ全州に「とりあえず本日の夜中より２週間、本当に必要な用がない限り自宅に篭り外出は控えること」と告知を出しました。
カリフォルニア州に至っては、今日の夜中から4月７日までの３週間は外出を控えることという告知が出されました。これは強制ではないのですが、「薬局やガソリンスタンドやスーパーなど、どうしても必要な場所へ行くのは仕方ないが、遊びの外出などは自粛すること」と言ったものです。特に65歳以上の人は自宅から出ないようにと、これは強制的なニュアンスでした。
また「１０人以上人が集まる場所やイベントは4/7/までクローズまたはキャンセルすること。」コンサート、スポーツイベント、レストラン、バー、ナイトクラブ、その他のイベントもクローズか中止か延期。外出がダメなので当然飛行機での旅行も難しいです。今日私がテニスに行っている時に、私や周りの人のケータイの緊急アラームがけたたましく鳴り、（日本で地震が来る時にケータイのアラーム音が鳴るのと同じ）私の住む郡でも今夜0時から３週間外出自粛通告の知らせのメッセージが入ってきました。アメリカ生活20数年だけど、こんなのは初めてです。
③ 国民の対応、反応に関する現状
これはアメリカに限らず全世界的に”不安の影”が世界を覆っています。
１）自分や誰かが感染しているかどうか分からない。もしかしたら自分の子供や親や祖父母が感染してるかも。
２）感染していても発症まで数日かかるし発症まで至らないで自然にウィルスがいなくなることもある。検査キットの数量が（今までは）足りなかったため、政府では「具合が悪いなどの自覚症状のある人優先。元気な人は検査に来ないで欲しい」と言われます。本当は具合が悪くなってから検査をするのでは遅いのです。薬屋のレジで真後ろに並んでいた人が”普通に元気だけど感染者”かもしれないのです。
３）COVID-19は新しいコロナウィルスなので、まだ謎が多すぎる。
• 例えば検査キットで検査し陽性反応が出て、それから１０日以上経っても発症しない人もいる（無症状病原体保有者）。それでも他人にウィルスを移す可能性はあるのである。
• 発症後のワクチンや薬などで”直す方法”がまだない。（ウィルス性肺炎なので普通の肺炎ともちょっと違う）
•３週間も自宅謹慎（？）、３週間は長すぎる。子供がたくさんいる家庭では食料もたくさん必要だし登校できなくて元気を持て余している子供の世話はどうすれば。。。？
• 10人以上の集まりの場所へは行くな、あるいは10人以上の集まりはキャンセルしろ、というが、コストコなどの店へ行ったら２〜３百人の人たちが（なぜか）トイレットペーパーやキッチンペーパーや消毒用品などを買いあさろうと大騒ぎになっていた。これってどういうこと！？
• この３週間分の給料は会社や保険会社などは負担してくれるのだろうか？
• 株式市場の大荒れは、このままリセッションに入って行ってしまうのか不安。
そして全世界の人々が一番知りたいと思っている謎は「このコロナ騒ぎはいつまで続くのだろうか？終結はあるのか？」ということ。
本日のトランプの会見では、この状況は７〜8月くらいに治ってくる可能性がある、という曖昧な話でした。ウィルスのことだから人間が明確に判断出来るものではないというのは理解しますが、8月に突入してしまうとすると、日本はオリンピックの開催危機ですね。東京にいる姉が「5月までに開催の有無を決めねばならないらしい」と言っていましたが、キャンセルとなると、経済面を含め様々な面で大変な大打撃になってしまいますね。
一つのタイプのウィルスが、ここまで速いスピードで世界に拡散しているというのは本当に怖いです。