アメリカとドラッグの問題

しばらくブログ更新できませんでした。
この1ヶ月ほどの間に”人の誕生”人の死””結婚式””お葬式””アイボー救急病院2回行く”そしてその間に自分の誕生日と誕生日祝いのラスベガスミニ旅行がありました。これだけ色々あるとブログ書く余裕ができません。私は前回のブログで書いた通り、テニス肘にステロイド注射を打ったので、腕の調子は絶好調。なのに忙し過ぎてピックルボールどころではありませんでした。泣  そんな中、今でも1人の人間の死が頭に残っています。なので今回はこのことを書いてみます。ドラッグというヘビーな内容なので、ピックルボールや明るい記事を楽しみにされている方には今回のブログはお勧めできないかも。。。。

マリファナはアメリカの日常娯楽習慣


ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、アメリカはドラッグ社会です。アメリカの”普通の若者”でマリファナ(大麻)をやった(吸った)ことのない人は、余程厳しい宗教とかに入っている人以外いないのではないかと思います。現在では多くの州で娯楽用あるいは医療用マリファナは合法です。 私のいるカリフォルニアでは、普通のニコチンタバコは100%毒で、公共エリアは勿論バーやレストラン、殆どどこでもタバコは吸えません。でもマリファナはタバコより何倍も害が少なく中毒性もタバコより少ないため、道端や公園などでマリファナを吸ってる姿を日常的に見かけます。ちなみに多くのマリファナ常用者は「タバコは百害あって一利なし。タバコの匂いも最悪」と言ってタバコを毛嫌いします。

我が家には1年前亡くなったアイボーの息子サミーの友人たちが今もよくうちに来て一緒に食事したりテレビ観たり、サミーの部屋に泊まって行ったりします。(サミーの部屋は今も亡くなる前のまんまの状態)この友達たちは女の子も男の子も「すみません、Can I smoke? (マリファナ吸っていいですか?)と聞いてきます。日本ではスモーク(タバコ)といえば一般のニコチンタバコを意味しますが、こちらでスモークと言ったらほとんどの場合マリファナタバコを意味します。カリフォルニアでは娯楽マリファナは合法なので私とアイボーは「良いけどリビングの外のテラスで吸ってね」と言います。上のタイトル写真は水を使用するマリファナパイプで、サミーの部屋にあったので写真撮ってみました。
私の周りでは、アイボーは若い頃かなり色んなドラッグにハマったらしいですが、最初の子供が生まれた時から一切止めています。アイボー両親もドラッグに興味なし。でもアイボー両親の妹や弟は70代後半だけど夜寝る前とかにマリファナ一服して寝るそうです。アイボーの前妻のお母さんは、家の庭に家庭菜園がありそこでたくさんのマリファナを栽培してます。孫たち(アイボーの子供達)が遊びに行くと、ジップロックに自家製マリファナを沢山入れてお土産に持たせてくれるそう。ある夜アイボーの娘と息子(長男)が前妻の実家から帰ってきて「ヘイ、Aya。おばあちゃんちでこんなに沢山の自家製マリファナをもらって来たよ。Ayaも一緒に吸ってみる?」と言って来ました。私はマリファナは昔トライしたけど体に合わず、味も匂いも嫌いなので一切やりません。特に匂いはスカンクのオナラとそっくりなので、なんであんな臭いものを吸えるのか理解できません。「ナント! おばあちゃんから特製マリファナをもらったの〜? さすがアメリカはすごいね。で、味?はどうなの?」「うーん、今私のボーイフレンドとシーラ(従姉妹)がくるからみんなで試して報告するわね!」みたいな会話になります。しかしながら、おばあちゃんが家庭菜園でマリファナ栽培して乾燥させ孫たちや近所に配って喜ばれるとは、日本では絶対ありえない話ですよね!!

マリファナの自動販売機で買い物する女性
2018年1月1日。カリフォルニア州で娯楽用マリファナが解禁となった。この日カリフォルニアのマリファナ販売店が一斉にオープンし、どの店舗も一度に店舗に入れる人数を規制しなければならない程の大混乱となった。
カリフォルニアでマリファナ解禁日、朝6時からマリファナ店舗のオープンを待つ人たちの列。
マリファナ店舗で様々な種類のマリファナが新列されている。 ちなみに私には質や味や価格がどうなっているのかとか全くわかりません。ハハハ・・・・

マリファナを服用するとどうなるのか?

 
マリファナには日本の覚醒剤と反対の効果があります。マリファナを吸うとリラックスした気分になります。「細かいことは気にしないのよ。悪いことや面倒なことは全て忘れてエスケイプしようよ。人生楽しけりゃ良いのよ。」という感じになります。体はドロンとリラックスして, 脳に作用するため音や色や映像が普段よりシャープに見えたり聞こえたり、コメディー映画が普段の何倍も面白おかしく感じたりします。これらの効果が素晴らし過ぎてみんなマリファナを吸うのです。楽しい時にはさらに楽しさが増し、失恋して悲しい時などは落ち込んだ気分をリラックスさせてくれます。ストレスの多い人は夜寝る前にマリファナ一服するとよく眠れるそうです。私がみる限り、時間が許せば皆2〜3時間おきに一服してる感じです。

服用の仕方はタバコと違います。タバコは仕事で5分間休み、とかいう時とかにささっと一服してまたすぐ仕事に戻る、とか飲み会とかに集まって自分のタバコを数本吸う、、、みたいな感じですが、マリファナの場合は、みんなで家の前の芝生にバスタオル敷いて寝そべったりしながら1本のマリファナをみんなで回し吸いします。1吸いして数分経たないと成分が体に回らないので数分待って効果が効き始めてからみんなリラックスし始め、そこから30分〜1時間くらいみんなでダラダラしています。
多分そこから1〜2時間くらいはダラダラ効果が効いているんじゃないかなと思います。これはタバコにはない効果だと思います。ちなみに若者のパーティーでお酒とマリファナのないパーティーはほぼ有り得ません。3日前結婚式に参加しましたが、パーティー参加者は約120人。みんなにお酒を継いで回っていたパーティーのウエイターから「お酒飲まなかったのはあなたとあと2人だけだったよ」と聞かされました。でも後で新郎新婦と話してた時、パーティー参加者で2人(男女1人ずつ)は元アルコール中毒だから、彼らは今お酒は禁酒中だと聞かされました。

さて上記の内容ではマリファナは特に悪いところはなさそうに見えますが、当然害がないわけではありません。タバコより含有量が少ないとは言えマリファナにもニコチンが含まれています。そして服用すると時間の感覚が朧げになり、良い意味ではリラックスするけど悪い意味では”やる気がなくなる””面倒くさくなって仕事や勉強がしたくなくなる””責任感が薄れる”などの悪影響が出てきます。眠気が出ることもよくあり、車間距離が危うくなるのでマリファナ吸ったら運転は絶対禁止です。また頻繁に常用すると幻覚を見ることもあります。なので私のアイボーは「最近の若者はマリファナばかり吸って一切スポーツや仕事のやる気がなくて人生を無駄視している!」と嘆いています。

マリファナはタバコのように吸ったり水パイプタイプのものなどがありますが、若い人たちなどはマリファナ入りのグミとかクッキーとかケーキ、チョコレートなどのお菓子やスナックやデザートなども作っています。私もアイボーの娘が作ったクッキーをかじってみましたが、元々マリファナの匂いも味も嫌いなので、ただ単に凄く不味かったです。笑(娘の母=アイボーの前妻はちょい有名なシェフなので娘も料理が上手。それでも私には不味かった〜!)彼女の彼や友達たちは「めちゃ美味しいよ〜」と言って喜んで食べてみんなハイになってましたが。

マリファナからエスカレートしてヘビードラッグへ


一般的には、マリファナはタバコよりも害が少なく中毒性もタバコより少ないので多くの州で”娯楽用嗜好品”として認められているわけですが、やはりあくまでもドラッグ(麻薬)なのです。アメリカで数千万人以上がマリファナを服用していますが、これらの一部には中毒になり、”マリファナだと思って吸ってたら実はマリファナより中毒性も毒性も高いドラッグで、止められなくなって強い(ハード)ドラッグに移行していった”ケースが少なくありません。 これらの人たちはコカインやオピオイド(阿片)に手を出して行きます。こうなるとどんどんとジャンキー(麻薬中毒者)の世界に入っていてしまい、行先は刑務所か救急病院か、女性なら売春とか、あとは仕事や家族や家を失いホームレスになったり、そして最悪のケースでは死に至ったりという悲しいことになってしまいます。そして1週間半前、サミーの親友の1人、ショーンがドラッグ・オーバードース(過剰摂取)で亡くなってしまいました。サミーはアイボーの経営する会社で働いており、サミー亡き後ショーンがサミーの跡を継いでサミーの仕事を行ってました。ショーンはサミーと同い年で本当に良い青年でした。頻繁に我が家に来てアイボーと私は料理作ってそのあと3人でソファーで映画見たり。家に来るときはいつもお土産や私に花束などを持って来てました。でも私もアイボーもショーンがハード・ドラッグを今でも服用してたことは知りませんでした。ショーンは母親はアルコール中毒者の路上生活者、父親はドラッグ・ディーラーで、彼のお婆さんがショーンの3人兄弟を育てて来ました。数日前私とアイボーはこのおばあさんの家に行きましたが、おばあさんは「アイボーさんの会社に勤めだしてからショーンは別人になった。毎朝4時半に仕事場へ行き、1日も休まなかった。アイボーさんに自分を認められてもらうのが一番嬉しく、アイボーさんのためになんでもすると言っていた。」と泣きながら言っていて私も涙が止まりませんでした。

彼は1〜2年前からコカインなどのヘビー・ドラッグに入っていったそうです。また、筋肉緩和剤として服用するけどホントはかなり強い副作用があり、コカインなどにこっそり混ぜて売っている、いわゆる”ストリート・ドラッグ”のある種、”フェンタニルは合成アヘンでモルヒネの100倍以上の強さでとても危険なのですが、それらも(自覚してか知らずに)服用していたようです。今年1月にも彼はこれで意識を失って死にかけたそうです。友人たちの話によると、彼はなんと、これらのストリート・ドラッグを父親からもらうこともあったとか。信じられない話ですね。

アメリカでは他人事ではない


アイボーや私個人はドラッグと関わり有りませんが、周りには”ドラッグで落ちていった”人たちが少なからずいます。アルコールとドラッグは戦争が起きようとアメリカからなくなることはないでしょう。私はどちらもやらないので、時にはパーティーとかでコミュニケーションが難しいこともあります。でもどちらもやらないからこの問題を客観的に見ることができます。そして客観的に見ると怖くてしょうがありません。お酒とドラッグそしてもう一点の脅威、銃問題。この三つはアメリカの大きな社会問題です。アルコール中毒者は周りにゴロゴロいます。マリファナは日常です。そして多くの一般家庭に銃が数丁あったりします。なのでこれらの問題はこの国に居住している私にも他人事ではないのです。

今回は非常に重い内容のブログになってしまいすみません。 また楽しいブログもどんどん書いて行きますね!






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